(「桜の苑」造成)
仙人谷梅林から少し登った所にある演習林は、樹木がうっそうと繁る薄暗い森でした。その場所にヤマザクラ、エドヒガンザクラを植えるため、3月から手入れを始め、先日約70本の苗木を植え終わりました。
その結果、それまでと見違えるほど太陽が差し込む様になりました。花を付けず幹だけが長く伸びていたコバノミツバツツジも整えられました。
私たちはその場所を”桜の苑”と呼ぶことにしました。何年かして、花の時期にはヤマザクラとコバノミツバツツジが咲くスポットとして、ハイカーに喜ばれるのを夢見ています。
(炭焼きのその後)
今年に入って4月までに4回炭焼きをしました。昨年までの作業データを下に、原木に対する良炭の歩留まりを上げるため、次の様な工夫を重ねました。
◎窯内の温度分布を知ること
そのため窯内上部、下部および排煙部の温度の経時変化を記録しました。5時間を過ぎると窯上部は350℃を越えますが、下部、排煙口は100℃までです。
◎原木の積み方
最初、全ての原木を立てにして、奥から手前に積んでいました。その結果一本の木の下のほうが焼けずに残るのが多かったので、2回目から窯の下に横に木を敷き、その上に立てて詰め込みました。
◎窯内の炎の色、煙の量と色を知ること
経過時間と内部の温度、炎の色、排煙の量、煙の色等を観察し、記録を残すことにしました。今までのところ、その写真に記録はしていません。
◎焚き口の火力調整
350~400℃に保つように焚き口火勢を調節しながら約4時間、直径3cm位の穴のみを残し焚き口を密閉し同時に排煙口も密閉します。火を入れてから約10時間です。あと窯内への酸素供給はわずかで、内部は蒸焼きの状態が続きます。そのまま安全を期するため、窯内外を見守りました。
◎良炭の歩留まり
1回目に窯から出した炭の量は57kg、2回目74kg、3回目64㎏、4回目62kgとh2回目以降はほぼコンスタントに焼き上がっています。たしかに、1回目は半焼けの状態が目立ちました。
◎今後の課題
良い炭を焼くという課題を解決するには、色々な要素が総合されて結果が出るのでしょうが、私たちの作業はまだ始まったばかりで、沢山の条件を記録して行かねばなりません。将来は、この窯で誰でも良い炭を焼くことが出来る様にマニュアルを作りたいと考えています。
(除・間伐材の集積)
森の手入れの後、不用な枝や葉を一定の場所に集積します。その作業ではこんな事に注意します。
1.森を楽しむハイカーの目に美観を保つ
2.雨水等で流れない様にする
3.残す樹木の生長を妨げない場所を選ぶ
やがて、集積材は朽ちて小動物のビオトープとなり、やがては肥料になり土化してしまいます。 |